ちょっとイレギュラーな電鉄魚津駅を挟んで続きます。
西魚津駅。規模は小さいのですが、屋根や軒柱に細やかな意匠を見て取れる好ましい駅です。
駅名は右書き。書体も丸みがつけられた独特のもの。「西」、「魚」の波打つようなデザインや「津」のさんずい部の滴のようなデザインが素敵。
海が近いのでそれを意識しているのでしょうか。ああ、「魚」の字、見れば見るほど愛らしい…。
駅は無人化されているので、出札窓口は板で塞がれ、掲示板と化しています。
元々出札口のあった部分には、プレートが残されていますが、これも右書き。
駅名表示といい、このプレートといい、特に文化財的意義が認められて保存されているわけでもないのに、よくぞ2011年の今日まで残存してくれたと拍手を送りたくなりますね。
続いては早月加積駅。この辺りは「加積」という地名が広がっており、地鉄でも早月加積のほか、浜加積、西加積、中加積と「加積」のつく駅が4駅も。
上市から電鉄黒部の間は、「加積」と「滑川」と「魚津」の付かない駅を探すほうが難しいくらい混乱する地帯でもあります。
パッと見には民家に見えなくもなく外観。しかし入り口の柱などは全体的に簡潔なデザインの中にちょっとした装飾が垣間見えたり。
駅名は正方形の木製パネル5枚に「早」「月」「加」「積」「驛」と書かれていたようですが、いまとなっては「早」と「驛」が辛うじて判読できるだけ。
この駅も出札窓口は板で塞がれて掲示板に。かつては切符や小銭がやり取りされたカウンターを、いまは整理券発行機が我が物顔で占拠しています。
改札口の上には行灯式ののりば案内がありますが、経年変化などで色褪せてべこべこに波打っていますし、無人駅で操作する人もいないでしょうから、二度と明かりが点ることはないのでしょう。
なぜか中間駅なのに、上り/下りそれぞれに1番線/2番線の案内があります。この駅は優等列車の通過駅で1線スルー方式を採用しているため、交換列車が優等列車だった場合などは方向に関係なく直進側を優先走行するので、上りも下りもどちらのホームにも停車する可能性がある故に、こうした案内が必要だったようです。
待合室には誰が描いたのか分かりませんが駅舎のスケッチが飾られています。
実はすでに紹介した経田駅などにも飾ってあったのですが、写真貼るの忘れていました。東三日市なんて写真撮るの自体忘れていたのに今気が付いた(涙)
まだ二駅しか紹介していませんが、長くなってきたので今日はこのへんで。