谷戸ノ前隧道 – 鎌倉隧道めぐり

県立大船高校の北側にある素掘りの隧道です。
住宅街の中に突如としてこんな隧道が現れるのも鎌倉ならでは。

写真の通り、センターラインこそ無く若干狭いですが、車がすれ違えるだけの幅と高さのある隧道です。

たまたま通りがかったMINIと比較すると、断面の大きさが強調されます。

坑口には扁額などは見られず、崩落防止のネットが張られています。

内部は西から東へ向けて若干の上り勾配。蛍光灯が一列取り付けられています。

洞内には防空壕の跡と思われる横坑があります。塞がれているので内部がどうなっているのかは未確認。

反対側にも窪みが。鉄道トンネルの待避坑みたいなサイズですが、これだけ幅に余裕のある車道隧道に、何ゆえこの窪みが必要だったのか。ちょっと謎です。

東側坑口は緑がいっぱい。

素掘り隧道が多く残る鎌倉ではありますが、車道隧道で内壁が素掘りのまま残存するものは少なく、貴重な存在といえるでしょう。

なお、この隧道の上には大船高校の裏手に向かって、「高野の切通し」と呼ばれる古道があり、台の手掘り隧道と同様に「かまくら景観百選」に選ばれています。

>> かまくら景観百選31 高野の切通

今回の訪問では時間切れで立ち寄ることができなかったのですが、この切通もいずれゆっくり訪ねたいものです。

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