諏訪湖間欠泉センターの上諏訪温泉観光周辺図

先日諏訪湖畔にある間欠泉センターをぶらりと訪れました。
間欠泉というと、アメリカのイエローストーンのものが有名ですが、こちらの「間欠泉センター」も同様にその名の通り、諏訪湖畔に湧出する温泉の源泉が勢い良く吹き上げるところを観察する施設です。
もっとも現在は噴出力が弱まり、時間を決めて人工的に噴出させているようですが…。

この間欠泉の前に立てられた三階建てのセンター建屋の二階に、噴出口を見下ろすように展望台が設けられています。
そしてその展望台の壁面に、なぜか布に印刷された古い観光地図が貼り付けられていました。
今回はこちらの地図をご紹介。

時代を感じさせるデザインですね。

細かく見てみると、色々と当時ならではの状況が見えてきます。

まずは中央自動車道。大月から伊北の区間が破線で描かれており、未開業になっています。
さらに岡谷ジャンクションや長野自動車道は影も形もありません。

大月までの開通が1969(昭和44)年3月、伊北までの開通が1976(昭和51)年9月で、その後同年12月に韮崎から小淵沢までの間が開通しているので、時期的には1976年頃の製作と推測されます。

東京に近い方をアップで。
「中央高速道路」の表記。現在は使用しない懐かしく珍しい表記ですね。

小淵沢が小渕沢になっているのはご愛嬌。

東信地区方面に目をやると、関越道や上信越道も記述がありません。
この時期には東松山あたりまでは開通していた筈ですが、信州への交通路としては利用できる状態ではなかったので省略されているのでしょうか。また、鉄道を見てみますと、上越新幹線は未開通、長野新幹線は計画だけの状態でしたから、当然のことながら一切書かれていません。

それにしても、「小諸」、「大屋」、「戸倉」は記載があるのに肝心の「上田」が載っていないのには何か理由があるのか…。

諏訪界隈ですと、まだ国鉄中央本線は、みどり湖経由の塩嶺トンネルルートが開通していないので、辰野経由の大八回りだけが描かれています。
この図だと直線的にみえるので、折角なら辰野をもっと下の位置にして大八回りの線形を再現してくれたら面白かったのに。

東海道方面。
新幹線は懐かしい団子鼻の0系。

他にもバスや車のイラストにも昭和を感じてみたり、なかなか面白い地図でした。

わざわざこれ目当てで行くほどのものではないですが、間欠泉センターの隣には足湯も併設されていますし、諏訪観光でちょっと空いた時間に覗いてみるのも面白いかもしれません。

>> 諏訪湖間欠泉センター(諏訪市ウェブサイト)