青森県の弘前市と大鰐町を結ぶ弘南鉄道大鰐線。
1952(昭和27)年に弘前電気鉄道として開通して以来、地域の足として活躍してきましたが、近年利用者数が大幅に減少し、2013(平成25)年6月には株主総会で2017(平成29)年3月をもって廃止の意向が示される事態に至りました。
一ヵ月後に廃止は撤回されましたが、現在なお予断を許さない状態が続いており、沿線自治体などが存続に向けた協議を行っています。
津軽大沢駅は、そんな大鰐線の車両基地のある主要な駅です。
比較的立派な駅舎。しかし無人化されているのでひっそりとしています。
奥の事務室は何かに使われているようで人の気配がありましたが…。
待合室。窓口のあったところは板が張られて掲示板になっています。
ベンチには座布団がぽつりと。
線路に面した側の屋根上に「津軽大沢駅」の大きな看板が。
列車から見えるように設けられたのでしょうか。
琺瑯の駅名板は、出入口脇の柱のかなり高い位置に取り付けられていました。
ホームには屋根がありません。
冬場などは吹きさらしでとても寒そうです。列車がくるまでは駅舎の待合室からは一歩も出られなさそう。
車庫には昔東急で走っていた電車が留め置かれていました。懐かしいですね。
駅舎の傍らには、車体を利用した倉庫も。
そして駅舎の対面には、これ。お待ちかねの駅便所です。
外壁はコンクリートブロックを積み上げたもの。蛇腹(?)の部分だけ壁土のようにして、帯状にコンクリートが塗られています。
「便所」の文字が風格すら感じさせます。照明も単なる裸電球ではなく、ちょっとおしゃれな傘が掛けられています。
小便器は朝顔ではなくストール(床置)型。
個室の扉はかなり年季が入って煤けた感じ。
汲み取り式の便器。室内はかなり清潔に保たれています。でも紙が無いので使用時には要注意。
裏手に回って。
個室が二つあるので臭突も二つ。
木造に比べるとさすがに風情はありませんが、それでもやはり駅便所特有の佇まいは私の心をくすぐります。
そして最後に津軽大沢駅名物といえばこれ。
最悪の場合、死にます。
場所はこちら。