箱根湯本から「旭橋」、「凾嶺洞門」と続く土木遺産銀座の最後を締めくくるのが、千歳橋です。
旭橋と同じリブタイドアーチ橋。スパンは旭橋が39.5mなのに対し、千歳橋は川幅が狭いことから25.5mと15mほど短くなっています。そして幅員も旭橋が10mに対して千歳橋は9mと、全体的に千歳橋のほうが小ぶりです。
しかしながら、旭橋が上流側に新橋を架橋して下り専用になっているのに対し、こちらの千歳橋は一本で二車線を支えており、外見からはスパンの短さや幅員の狭さを感じさせず、旭橋と遜色ない存在感を誇っています。
橋の袂に立つ街灯に、「千歳橋」と「土木遺産」の標識が掲げられています。
親柱には和風の灯篭状の照明が設けられています。
歩道の親柱は◆と■を組み合わせた模様が刻まれています。おしゃれ。
アーチ終端部は美しい曲線で処理されています。眺めていると、うっとりとして吸い込まれそう。
仮名の銘板の文字は「ちとせはし」。にごらないのですね。
高台から俯瞰で。福住楼の大木の陰からのぞく柔和なアーチ。
土木遺産のプレート。
歩道の欄干は、旭橋同様金属製のアーチ装飾。
両岸とも余地が少なく、真横から眺められないのがつらいところ。
優雅な曲線ばかりが目立ちますが、下から見上げると横桁は意外とがっちりした造り。
そして国道1号は、この千歳橋を渡ると途端に上り勾配がきつくなり、いよいよ箱根の山越えが始まるのでした。
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