火の見櫓図鑑

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南知多町消防団第二分団東部消防車庫

火の見櫓

屋根 なし
半鐘 あり
見張台 □型
□型

 豊浜地区の国道247号沿い、県道281号大井豊浜線(常滑街道)との分岐部分の角に建てられた櫓。屋根は無いが、上端部には軒桁のようなものが設けられており、以前は屋根が設けられていたが撤去された可能性が推測される。
見張台は四角形で四隅は丸く面取りされている。高欄は、手摺と下部外縁が等辺山形鋼製、水平材と垂直材が平鋼製。垂直材の株は外側へ向けて半円状に張り出している。床版は平鋼を簀の子状に並べたもの。見張台には半鐘は設けられていないが、上端部の中央に梁とフックが設けられており、かつてはここに半鐘が吊るされていたものと思われる。
脚は四本で、主材、水平材が等辺山形鋼製、斜材が丸鋼をリング状のバックルで締結したもの。各部の接合はプレートにより、主材とはリベットで、水平材とは六角ボルトで、斜材とは穿孔したプレートに外側から丸鋼を折り込み裏側で六角にナットによって、それぞれ結合されている。
梯子は三段で、上中下段いずれも桁内設置。上段の踊り場は張り出しのある高欄が設けられた四角形のもので、ホース干し用のフックが備えられている他、小屋根が掛けられた半鐘が吊るされている。下段の踊り場はごくわずかな足場のみの簡易なものとなっている。
基部は梯子の出入り部分のみΛ型の斜材がゲート状に設けられており、水平方向と斜め上方向に補剛が入れられている。基礎は地表からややかさ上げされているためか、出入り部分には一段のみ階段状の切り欠きが入っている。櫓下部のスペースには傾斜が設けられており、中央部に行くにしたがってやや高くなっており、中心の一番高い部分には、「昭和二十九年一月建設」と刻字された石碑が設置されている。

(2020年7月訪問)

全景 見張台 見張台高欄 踊り場(上段) 踊り場(下段) 基部 建設年石碑

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