金野青木の火の見
屋根 | なし |
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半鐘 | あり |
見張台 | □型 |
脚 | □型 |
県道373号沿い、旧宝飯郡御津町金野、青木地区にある座王神社の前に建つ櫓。神社は県道より高台に位置するため、櫓も法面沿いに建てられている。屋根はなく、半鐘は見張台中心部に建てられた鋼管製の柱から伸びた竿の先に吊るされている。柱の頂部には避雷針と風向計が設けらている。また、柱の中間部には先端にホース昇降用の滑車を吊るした竿が設置されている。柱の基部は四方から等辺山形鋼製の支柱で支えられている。
見張台は四角形で、高欄は手摺と外縁部、垂直材が等辺山形鋼製、水平材と中間の垂直材が平鋼製で、中間の水平材と垂直材との交差部分には、鋼管を細く輪切りにした円形の装飾が施されている。また、梯子出入口部分は高い欄干が設けられておらず、手摺から床面に向けて円弧状に鋼管製の手摺が設けられている。床版は平鋼を簀の子状に並べたもの。
脚は四本で、主材、水平材が等辺山形鋼製、斜材が平鋼製で、一面は梯子を兼用しているため、斜材の代わりに等辺山形鋼製の水平材兼梯子が密に設けられている。各部の接合はプレートを使用せず主材にリベットで直結している。また、X字状に渡された斜材の交点はリベットで締結されている。
梯子は前述の通り別付けではなく、櫓本体の一面を利用している。基部も構造は他の節と同様になっている。
県道側の面の基部には三河地方でよく見られる扇形の分団銘板が掲げられており、「御津町消防団 第七東金野 昭和丗五年一月吉日竣工」と記されている。
(2019年10月訪問)