弘南鉄道弘南線 田舎館駅の東方、垂柳地区の最奥部にある垂柳神明宮の境内に立つ櫓。丈が低く脚の上端部のプレートが突き出している、見張台が外側にバルコニー状に張り出した部分のみであるなどやや不自然な形状だが、2015年9月撮影のGoogleストリートビューの写真によると、現在の見張台はかつて踊り場で、これより更に上層に六角屋根、六角形の見張台が設置されている。老朽化、耐震強度の問題等で上半分が撤去されて現在の姿になったとみられる。
前述の通り見張台はかつての踊り場部分で、張り出した部分にのみ高欄と足場が設けられており、方杖によって支えられている。高欄は手摺と下部外縁が等辺山形鋼、水平材が平鋼、垂直材が丸鋼製。半鐘は見張台ではなく見張台足場の下部に吊るされている。
脚は三本で、主材、水平材が等辺山形鋼製、斜材は丸鋼をリング式のバックルで締結したもの。各節の接合はプレートにより、主材、水平材とは六角ボルトで、斜材はプレートに穿孔し、外側から内側へ向けて折り込んだ形をとっている。
梯子は一段で桁内設置。基部はハの字型の斜材が設けられており、脚との間には斜材の中間点から一節目のプレートに向けて斜め上方向に補剛が入れられている。
二節目上部に手書きで塗料が薄れ判読しづらくなってしまった消防信号表が掲示されている。
(2019年8月訪問)
屋根 | なし |
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半鐘 | あり |
見張台 | 5角型 |
脚 | △型 |