鹿島区の県道34号沿い、JAふくしま未来 真野支店の隣にある消防団詰所の奥に建つ櫓。屋根は深めの八角形で、頂部には先端が四ツ叉になった避雷針と風向計、隅棟には蕨手が設けられている。屋根裏中心に半鐘の吊り具は設置されているが半鐘は見られない。
見張台は隅切りした四角形で、高欄は手摺と下部外縁が等辺山形鋼製、水平材と垂直材が平鋼製。垂直材の間には、Sの字を線対称に配した装飾がみられる。
脚は四本で、主材と水平材が等辺山形鋼製、斜材は丸鋼をリング式のバックルで締結したもの。各部の接合はプレートにより、主材とはリベットで、水平材、斜材とは六角ボルトで締結されている。
梯子は二段で桁内設置。踊り場は片側のみバルコニーのように張り出しのある部分のみ円弧上の方杖が設けられている。足場は桁内全体ではなく梯子の折り返し部分のみに設けられている。また、上段梯子の途中に踊り場ではないが下部の踊り場同様に片側のみバルコニー状に張り出した足場があるが、こちらは斜材が省略されているだけでアーチ状の方杖は見られない。
基部はアーチ状の補剛が設けられており、主材との間にはワーレントラス状に補助材が渡されている。
(2019年8月訪問)
屋根 | 8角型 |
---|---|
半鐘 | なし |
見張台 | □型 |
脚 | □型 |