輪之内町立福束小学校の南側、輪之内町消防団第二分団車庫を併設する福束コミュニティ防災センターの敷地内、広い駐車場を挟んだ東側の端に建つ櫓。屋根は反りのついた四角形で、頂部には避雷針と風向計が設けられ、避雷針の付け根部分にカール状の装飾が施されている。また、隅棟部には蕨手が備えられている。半鐘は屋根には設置されておらず、中間の踊り場に小屋根をかけて設置されている。なお、風向計は矢羽根部分が欠落してしまっている。
見張台は大きく隅切りされた四角形で、高欄は手摺と下部外縁が等辺山形鋼製、水平材と垂直材が平鋼製で、垂直材の下部は外側へ向けて半円状に突き出している。床板は平鋼を簀の子状に並べたもの。
脚は四本で、主材と水平材は等辺山形鋼製、斜材は丸鋼をリング状のバックルで締結したもの。各部の接合にはプレートを用いず主材に直結されており、水平材、斜材ともにリベットで締結されている。
梯子は二段で、上下段共に桁内設置。中間に設けられた踊り場は片側のみバルコニー状に張り出した形状で、高欄のデザインは見張台に準じる。
基部は梯子の出入り部分のみゲート状に等辺山形鋼製の垂直材が設けられ、主材との間にはトラス状に補剛が入れられている。基礎の上部には水平材が渡されており、櫓本体はその直下で基礎に埋設されたベースプレートにボルト締結で固定されている。
（2020年4月訪問）
| 屋根 | □型 |
|---|---|
| 半鐘 | あり |
| 見張台 | □型 |
| 脚 | □型 |
