常磐自動車道土浦北インターチェンジから国道125号バイパスを下妻方面へ2.5kmほど走ると南側に見える櫓。櫓へアクセスするには名前のない信号交差点から市道を南へ入ることになる。屋根は反りのある八角形で、頂部にはかつて避雷針が設けられていた跡と思われる突起だけが残されている。隅棟には蕨手が設置されている。なお、半鐘は見られず、屋根支柱にサイレンが設置されている。
見張台は八角形で、高欄は手摺部と外縁部が等辺山形鋼製、水平材が平鋼、垂直材が丸鋼製。垂直材1スパンの間に、S字型を線対称に配した装飾が施されている。手摺部にはホース干し用の器具が取り付けられている。また、床版は平鋼を簀の子状に並べている。
脚は四本で、主材、水平材が等辺山形鋼、斜材が丸鋼をリング式のバックルで締結したもの。各部の接合はプレートにより、主材はリベットで、水平材と斜材は丸頭ナットで締結されている。北方向のバイパスを向いた面には、「受賞 地域伝統芸能大賞 大畑からかさ万灯保存会」と記された懸垂幕が吊るされている。大畑からかさ万灯とは、近隣の鷲神社で夏に行われる例大祭にて五穀豊穣・家内安全・雨乞いなどを祈願して奉納される仕掛花火で、茨城県指定無形民俗文化財に指定されている。
梯子は二段で桁内設置。上段と下段はくの字型ではなく同じ方向を向いた傾斜をつけて設置されており、桁外に半身を大きくせり出した踊り場が設けられている。踊り場部分には斜材は設けられておらず、代わりに円弧上の方杖がアーチのように設けられている。高欄の構造や装飾は、見張台と同様。
基部はくの字状に屈折した斜材が設けられており、斜材と主材、水平材の間には補剛が渡されている。
(2019年8月訪問)
屋根 | 8角型 |
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半鐘 | なし |
見張台 | 8角型 |
脚 | □型 |