JR東日本 北上線江釣子駅の北東約2.5km、田圃と住居が点在する一帯の市道沿いにある消防団屯所の裏手に建つ櫓。屋根は四角形で、頂部には避雷針と風向計が設けられている。風向計は矢形で、鏃は剣祓のような形状をしており、矢羽は二つに分かれている。その他には蕨手などの装飾的な要素は見られない。
見張台は四角形で、高欄は手摺と下部外縁が等辺山形鋼、垂直材が丸鋼製。床板はエキスパンドメタルを用いている。半鐘は屋根裏中心部に吊るされている。梯子の出入口部分に、手摺からやや離れた位置にホース干し用の竿が渡されている。
脚は四本で、主材、水平材は等辺山形鋼製、斜材は丸鋼をリング状のバックルで締結したもの。各部位の接合はプレートにより、主材とはリベットで、水平材、斜材とは六角ボルトで結合されている。
梯子は一段で桁外設置だが、中間に張り出しの無い足場だけの踊り場が設けられている。
基部の斜材も他の節と同じく丸鋼とリング状のバックルを用いたものとなっている。基礎は脚と梯子の根元部分のみが逆T字型というほどではないが、少し持ち上げられている。
(2018年8月訪問)
屋根 | □型 |
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半鐘 | あり |
見張台 | □型 |
脚 | □型 |