県道442号諏訪箕輪線沿い、後山の火の見から300mほど上手に進んだ、後山地区の中心部に建つ櫓。屋根は反りのついた四角形で、頂部には先端がダイヤ型になっている避雷針とS字型の装飾が備えられているほか、四隅には蕨手が設けられている。半鐘は屋根裏中心部に吊るされており、梁は円弧状の方杖が渡されている。軒下には二方向へ向けてスピーカーが設置されている。
見張台は隅切りされた四角形で、高欄は手摺と下部外縁が等辺山形鋼、垂直材が丸鋼製。垂直材の間には円弧と台形を組み合わせた形状の装飾が施されている。床板は平鋼を簀状に並べたもの。
脚は四本で、主材と水平材が等辺山形鋼製、斜材は丸鋼をリング式の張力調整装置で締結したもの。各部の接合にはプレートを用いており、主材とはリベットで、水平材とは六角ボルトで締結されている。斜材はプレートに穴を開け、そこへ材の丸鋼を内側から外側へ向けて折り込んだ上で六角ナットで締結している。
梯子は二段で、上段が桁内、下段が桁外設置。中間には張り出しのない踊り場が設けられており、高欄は見張台と同じ意匠。梯子の出入口部分のみアーチ状の造作が施されている。
基部は通りに面した正面のみΛ型の斜材が入れられ、主材との間にはトラス状に補助材が設けられている。梯子の脇には消防信号表が掲示されているほか、水平材には「製造元 伊那松島 赤羽商会」と記された製造銘板が取り付けられている。
(2018年12月訪問)
屋根 | □型 |
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半鐘 | あり |
見張台 | □型 |
脚 | □型 |