県道19号沿い、赤羽地区に建つ櫓。浅くきつい反りのついた四角屋根で、頂部には避雷針と風向計、屋根飾りを有するが、風向計は中央から鏃側の部分が折損している。また、隅棟には蕨手が設けられている。梁の部分には円弧状の方杖が渡されている。
見張台は隅切りされた四角形で、高欄は手摺部と水平材、下部外縁が等辺山形鋼、垂直材が丸鋼製。手摺と水平材の間には平鋼をX字状に組んだ装飾が、水平材と下部外縁の間にはS字状に曲げられた平鋼を線対称に配置した装飾がそれぞれ施されている。また、半鐘が屋根裏中心部に吊るされている他、スピーカーが二方向に向けて装着されている。
脚は四本で、主材、水平材が等辺山形鋼製、斜材は丸鋼をリング状のバックルで締結したもの。各部材の接合はプレートを用いており、主材はリベット、水平材は六角ボルト、斜材はプレートに開けられた穴に内側から部材の丸鋼を折り込んで挿入し、外側から六角ナットで締結している。
梯子は二段で、上下段とも桁内設置。上段と下段の比率が著しく異なり、下段は下かから一節分のみで、踊り場は足場のみの簡易なもの。
基部は梯子の出入口部分のみアーチ状の斜材が設けられ、主材との間にはワーレントラス状に補助材が入れられている。
(2018年12月訪問)
屋根 | □型 |
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半鐘 | あり |
見張台 | □型 |
脚 | □型 |