国道244号北側の旧道沿い、和子集落の公民館の敷地内に建つ櫓。四角屋根には唐草状の装飾が施された避雷針と蕨手が設けられている。軒下には今では珍しくなった丸い傘を掛けた裸電球が設けられている。
見張台は円形で、手摺、垂直材は丸鋼製、手摺のやや下に平鋼を帯状に巻いた水平材が渡されている。欄干の内側には消防信号表が掲示されている。
脚は四本で主材、水平材が等辺山形鋼、斜材は上六節が平鋼をX字状に組んたもの、下側の踊り場より下部三節は丸鋼をリング状のバックルで締結したもの。
梯子は三段で桁内設置、上段の踊り場は半円状に張り出した形状で、出入り口部分はアーチ状の斜材が設けられている。下段の踊り場は張り出しがなく足場のみ。
公民館には「東内村道路元標」という大正八年施行の旧道路法に基づいて各市町村に設けられた石標があり、この地がかつての村の中心地であったことが伺える。
(2015年4月訪問)
屋根 | □型 |
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半鐘 | あり |
見張台 | ○型 |
脚 | □型 |