火の見櫓図鑑

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金倉の火の見2

火の見櫓

 湯田中温泉の最奥部、金倉地区の町道沿いに建つ櫓。屋根は浅めで反りのついた八角形で、避雷針、風向計、幅広の平鋼を用いた蕨手が設けられている。
 見張台は円形で、手摺、欄干、水平材いずれも平鋼を用いており、交点はリベット留めされている。軒の一隅にはホース昇降用の滑車が設けられており、その下にあたる手摺部分には、ホース干し用のフックが張り出している。
脚は四本で主材、水平材、斜材とも全て等辺山形鋼を用いている。各節や斜材交点の締結は、プレートによるリベット留め。
梯子は二段で中間に張り出しのある広めの踊り場が設けられており、梯子の出入り部はアーチ状の補剛がデザインされている。見張台の手摺と外枠は等辺山形鋼製で欄干と水平材は平鋼製。通りを向いた面の手摺の下に、外向きに「金安分団 昭和30年12月 施工者 畔上鉄工所」と記された製造銘板が設けられている。分団名の「金安」は聞いたことのない地名だが、河岸段丘下段に位置する安代地区と合同の分団であったのかもしれない。
基部はコンクリートブロック造の器具庫に埋まる形になっており、通りに向いた面はアーチ状の斜材になっており、器具庫内部の状況が不明だが、地表面まで主材が設けられている可能性が高いとみられる。アーチ上部には消防信号表が設置されている。

(2016年4月訪問)

屋根 8角型
半鐘 あり
見張台 ○型
□型

全景 見張台 屋根 見張台高欄 踊り場 基部 器具庫 消防信号表 分団・製造銘板

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