JR東日本 花輪線十二所駅から米代川を隔てて北方、国道103号から脇道に入った先にある猿間地区の中心部に立つ櫓。
屋根は円形で、頂部には先端が四つ叉になった避雷針と風向計を設けている。屋根裏中心には半鐘を吊るすフックが備えられているが半鐘は見られない。
見張台は円形で、高欄は手摺部、垂直材ともに丸鋼、下部外縁が等辺山形鋼製。床面にはエキスパンドメタルが用いられている。手摺の外周には丸鋼製のホース干し用の竿が設けられている。見張台、ホース干し竿ともにやや長手の方杖によって支持されている。
脚は三本で、主材、水平材が等辺山形鋼製、斜材は丸鋼をリング式のバックルで締結したもの。各節の接合は長方形のプレートにより、主材はリベットで、水平材と斜材は六角ボルトで結合されている。脚は上半分の桁間が狭く垂直気味に立ち上がり、下部はやや裾の広がりが大きくなっている。
梯子は一段で桁外設置。基部にはΛ形の方杖が設けられており、そこから主材へ向けて水平方向、斜め45度上方の一節目接合プレートへ向けて補剛が入れられている。
(2019年8月訪問)
屋根 | ○型 |
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半鐘 | なし |
見張台 | ○型 |
脚 | △型 |