田舎館村山場の北側に位置する八反田地区の中心部、村道丁字路の突き当たりに立つ櫓。屋根は六角形で、頂部には、先端がダイヤ状に造作された避雷針と、カールした屋根飾りが見られる他、隅棟には蕨手も設けられている。
見張台は円形で、高欄は手摺部が鋼管、垂直材が丸鋼、下部外縁が等辺山形鋼製。床面は塗装されているので正確には分からないが、木製の簀が敷かれているように見られる。なお見張台には半鐘は設置されていない。
脚は三本で、主材、水平材が等辺山形鋼製、斜材が丸鋼をリング式のバックルで締結したタイプ。なお主材は一般的な櫓では等辺山形鋼一本で構成されるが、この櫓では二本を溶着し、断面がT字形になるように組まれている。各節の接合はプレートを用いており、主材とはリベットで、水平材、斜材とは六角ボルトで結合している。
梯子は三段で桁内設置。一番下の節の梯子のみ方向が90度回転している。踊り場は三箇所設けられており、上段と中段のものは張り出しや高欄がなく足場のみの簡易な造りで、最下段のみ全面に床板が張られている。中段の踊り場部分からは梁が突き出しており、そこに半鐘が吊るされている。
基部は水路を跨いでおり、浅めの方杖が入れられている。また、基部一節目のプレート部に消防信号表が掲示されている。
(2019年8月訪問)
屋根 | 6角型 |
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半鐘 | あり |
見張台 | ○型 |
脚 | △型 |