火の見櫓図鑑

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十和田市消防団第三分団

火の見櫓

 青森市街から八甲田山雪中行軍遭難の後藤伍長銅像が立つ銅像茶屋、田代平を経て十和田市に至る青森県道40号、終点近くの深持平ノ下地区に建つ櫓。屋根は反り、照りの無い浅い四角錐状で、頂部はリング状に造形され、その下に風向計、更に下部の風向計を支える部分は半円形になっている。
 見張台は四角形で、高欄は手摺部、垂直材ともに太めの丸鋼あるいは鋼管製。ホース干し用フックがL字状に外側へ張り出している。
見張台に半鐘は無く、代わりに屋根下にサイレンが設置されている。軒下の柱部分には、かつて半鐘を支えていたものとみられる、先端が物を吊るせるようにリング状になった部材が設けられている。
脚は四本で、主材、水平材が等辺山形鋼製、斜材は丸鋼にパイプ式ターンバックルを装着したもので、主材への取り付け部には平鋼が溶接されている。各節の接合はプレートにより、主材、水平材、斜材ともにボルトによる締結。斜材は前述の通り丸鋼に溶接された平鋼を穿孔してボルトを通している。
梯子は三段で、各段とも全て桁内設置。中間にある踊り場は、上段、下段ともに張り出しが無く桁内の半分ほどのスペースに踏面を設けただけの簡素なもの。梯子上部は手摺代わりに両側の支柱がそのまま踊り場床面より突き出している。
基部は最下段の主材がそれより上の節のものより大きく末広がりになっており、中折れしたような形状になっている。アーチ状の斜材が設けられており、主材との間には、水平、斜め45度方向に補剛が入れられている。

(2017年8月訪問)

屋根 □型
半鐘 なし
見張台 □型
□型

見張台 屋根 見張台高欄 踊り場 基部

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