山中温泉の南部、国道364号沿い栢野地区に立つ櫓。見張台に屋根はないが、軒桁のようなものがみられることから、以前は屋根が掛けられていた可能性がある。
見張台は八角形で、垂直材の上端には槍型?の装飾が施されている。また、八角形の外縁を覆うようには四角形に鋼管が組まれており、手摺とホース干し具を兼ねているものとみられる。
脚は四角形で、主材、水平材が等辺山形鋼製、斜材が丸鋼をリング状のバックルで締結したもの。梯子は二段で、中間に桁内1/3ほどのスペースの足場のみの簡易な踊り場がある。
基部には「金澤 合資會社 高田商會建造」の銘板が掲示されており、登録有形文化財「浅野川大橋の火の見」と同じ高田商会の手によるものであることが分かる。
隣接する公民館の軒先に半鐘が吊るされており、「昭和五十七年九月 栢野町内会」の刻字がみられる。
(2022年5月訪問)
屋根 | なし |
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半鐘 | なし |
見張台 | 8角型 |
脚 | □型 |