陸上自衛隊東富士演習場の南南東方、時之栖地区の中心部にある印野時の栖公民館の裏手に広がる広場の片隅に建つ櫓。屋根は浅めの四角錐形で、頂部には先端が三ツ叉になった、かなり長めの避雷針が設置されている。屋根裏中心部には半鐘が設置されている。
見張台は四角形で、高欄は手摺と外縁部が等辺山形鋼製、垂直材が平鋼製。床板は平鋼を簀の子状に並べたもの。手摺の一辺にはホース干し用の竿が手摺と並行するように設置されており、ホース昇降用の滑車が吊るされている。
脚は四本で、主材、水平材、斜材のいずれも等辺山形鋼製。各部の接合は六角ボルトにより、水平材、斜材ともに主材に直接締結されている。X字状に組まれた斜材の交点に六角ボルトで結合されている。
梯子は二段で、上段が桁内、下段が桁外設置。梯子は櫓一節目上端までしか設けられておらず、地表には接していない。中間には張り出しのない踊り場が設けられており、梯子の出入り部分は両脇が門柱のように造作されている。
基部は梯子が外付けのため他の節と同様の構造で、基礎の直上にも水平材が設けられている。脚にはホース昇降用のウインチが設置されている。
(2020年8月訪問)
屋根 | □型 |
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半鐘 | あり |
見張台 | □型 |
脚 | □型 |