大井川鐵道本線 千頭駅の南方1.2kmほど、前山地区の外れの高台に位置する茶畑の中に建つ櫓。屋根は六角形で、頂部には避雷針と屋根飾り、隅棟には蕨手が設けられている。見張台には半鐘は無く、踊り場に吊るされている。
見張台は隅切りされた四角形で、高欄は手摺、外縁、垂直材が等辺山形鋼製、水平材が平鋼製。手摺の相対する二辺には、L字型のホース干し用フックが設けられている。
脚は四本で、主材、水平材が等辺山形鋼製、斜材が丸鋼をリング状のバックルで締結したもの。各部の接合はプレートにより、主材はリベットで、水平材は六角ボルトで、斜材はプレートに穿孔し丸鋼を折り込み裏側からナットで締結した形で接合されている。
梯子は二段で、上段が桁内、下段が桁外設置。中間には片側だけバルコニー状に張り出した踊り場があり、半鐘だけでなく踊り場全体を覆うようトタン製の片流れ屋根が設けられている。なお、上段梯子は踊り場のかなり上部が下端となっており、踊り場床面までは伸びていない。
基部はアーチ状の方杖が設けられている。基礎は底面からやや持ち上げられており、埋設されたベースプレートに櫓本体がリベット、六角ボルトを介して固定されている。
隣接する消防倉庫らしき小屋には、消防信号表が掲示されている。
(2022年2月訪問)
屋根 | 6角型 |
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半鐘 | あり |
見張台 | □型 |
脚 | □型 |