JR東日本 烏山線大金駅北西部、宝積寺方面へ向かう県道10号を田野倉地区で一本市道に逸れたところに建つ櫓。屋根は底が浅くやや反りのついた八角形で、頂部には先端が錐上になり中間部に細やかな唐草状の装飾の入った避雷針と風向計、蕨手が設けられている。半鐘は見られず、屋根下にはサイレンが設置されている。
見張台高欄干は、手摺部と外枠が等辺山形鋼、水平材と垂直材が平鋼を用いており、唐草状の装飾が施されている。
脚は四本で、主材と水平材は等辺山形鋼、斜材は丸鋼をリング状のバックルで締結したもので、各節の接合はプレートにより、主材同士はリベット、主材と水平材はボルト、主材と斜材はプレートに穴を開け斜材の丸鋼を折り込む形で全て方式が異なっている。
梯子は三段で、上二段が桁内、下一段が桁外設置。桁外の下一段部は一節のみと短い。上部の踊り場には角にRの付けられた欄干があり、唐草状の装飾が施されている。下段の踊り場は梯子の出入口部がアーチ状に造形されており、その上部両隅には唐草状の装飾がある他、出入口部下側両脇にのみ設けられた欄干にも同様に装飾が施されている。
出入口上部には扁額のように製造銘板が掲げられており、「昭和三十三年 林鉄工所 栃木縣大田原市」と記されている。
基部はアーチ状の斜材が設けられており、そこから主材へ向けてジグザグ状に補剛が入れられている。
(2016年10月訪問)
屋根 | 8角型 |
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半鐘 | なし |
見張台 | 8角型 |
脚 | □型 |