黒部川扇状地の扇頂部にある愛本橋から県道13号を2.5kmほど北上した先、入善町舟見地区県道沿いにある消防団詰所脇に建つ櫓。
屋根は反りのついた八角形で、頂部に避雷針がある他は風向計などの設備や屋根飾りなどの装飾的要素は見られない。半鐘は屋根裏中心部に吊るされている。
見張台は四角形で、手摺と外縁部が等辺山形鋼製、垂直材と斜材が丸鋼製。床版は平鋼を簀の子状に並べた形となつている。
脚は四本で、主材、水平材は等辺山形鋼製、斜材は丸鋼をリング状のバックルで締結したもの。各部の接合はプレートにより、主材とはリベットで、水平材、斜材とは六角ボルトでそれぞれ締結されている。
梯子は三段で、上二段が桁内、下一段が桁外設置。踊り場は上段が片側のみバルコニー状に張り出したタイプ、下段が桁内に高欄と足場を設置した形態となっている。
基部はベースプレートで基礎に固定されており、アーチ状の方杖が入れられている。方杖のアーチ天端脇には、「株式會社曙鐵工所製作 富山市稲荷曙町26 電話6057番 建設業登録番號3第四九六號」と記された製造銘板が掲示されている。
(2021年8月訪問)
屋根 | 8角型 |
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半鐘 | あり |
見張台 | □型 |
脚 | □型 |