蔵王温泉街の再奥部、上湯共同浴場そばの旅館街の裏手に建つ櫓。屋根は反りのついた六角形で、頂部には避雷針が設けられているがそれ以外の装飾は見られない。半鐘は屋根下中心部に吊るされており、その半鐘を取り囲むようにして四方に向けて防災無線のスピーカーが取り付けられている。
見張台は三角形で角にはRが付けられている。高欄は外縁と手摺が等辺山形鋼製、垂直材が丸鋼製。円弧状の方杖で支えられている。手摺部にはホース干し用のU字型のフックが取り付けられており、滑車も手摺部に設置されている。
脚は三本で、主材と斜材が等辺山形鋼製、斜材が丸鋼をリング状のバックルで締結したもの。リング部分には平鋼製の板がリング表裏それぞれに当てられている。理由は不明だがリングの変形防止などの効果があるのだろうか。各節の接合はプレートにより、主材同士はリベット締結、水平材はボルト締結。斜材はプレートに穿孔して丸鋼を折り入れ、裏からナット留めしている。
梯子は二段で上段が桁内、下段が桁外設置。中間の踊り場は張り出しがなく、梯子に設けられた手摺がそのまま踊り場の高欄になっている。
基部は円弧状の斜材が設けられており、プレートとの間に斜めに補鋼が入れられている。
(2017年5月訪問)
屋根 | 6角型 |
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半鐘 | あり |
見張台 | △型 |
脚 | △型 |