県道12号を上山市街から北上し、羽州街道が北方向へ分かれた少し先の旭町内に建つ櫓。屋根は反りのついた四角形で、頂部に先端が三叉になった避雷針と風向計を戴く。蕨手などその他の装飾的要素は観られない。後述するが脚部はΛ型に頂点で接合しており、そこに渡された鋼管とそこから渡された枠によって屋根本体が支えられている。
見張台は四角形で、高欄と手摺部は等辺山形鋼、垂直材は丸鋼製。相対する二方向にホース干し用の鋼管製の竿とフックが設けられている。半鐘は脚部先端の竿に吊るされているため、屋根中心ではなくやや軒よりに位置する。また、手摺に赤色灯、床面にサイレンが設置されている。
脚は四本で、主材が鋼管製、水平材と斜材は丸鋼製。斜材はX字状に組まれているが張力調整装置は設置されていない。各部の接合は溶接による。
脚の主材は上から観ると台形、側面から見るとΛ型となっており、主材自体が支えあう形になっており、台形の上底にあたる面が梯子を兼ねている。
基部には鉄板状のものが掲示されているが、ペンキで塗りつぶされ無地となっており、何の用途かは不明。大きさからすると元は消防信号表であったのではないかと推察される。
(2017年5月訪問)
屋根 | □型 |
---|---|
半鐘 | あり |
見張台 | □型 |
脚 | □型 |