火の見櫓図鑑

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塗装

 鉄塔、煙突などの高層建築物の塗装は、高さが60mを超えるものについては航空法第51条2の規定により、昼間障害標識として塗装を紅白にすることが定められている。

 しかしながら、火の見櫓は60mを超えるような高層建築物ではないため、この規定は適用されず、色彩は各自治体が景観保護に関する条例などで規制を行っている場合以外は、特に取り決めはないものと思われる。

 とはいっても、やはり識別性、周囲景観との調和などを勘案して奇抜な塗装がされている事例はみられないが、いくつかのバリエーションをご紹介しよう。

全体

最もオーソドックスな塗装と思われるシルバー。
(長野県富士見町)

青色の櫓も地域によっては比較的多く見られる。愛知県西部には青色の櫓が多く分布する。
(愛知県日進市)

赤色の櫓。青森県津軽地方では赤色が多く見られるが、冬季降雪時の視認性に配慮したものだろうか。
(青森県弘前市)

昼間障害標識のような紅白塗装。火の見櫓としてはあまり見かけない。
(愛知県名古屋市)

白色の櫓。青空にはよく映える。
(岐阜県多治見市)

黄色の櫓。黄色は警戒色のため防災設備としては適切な色ではあるが、周辺景観との調和が難しいことからか、火の見櫓の塗装としてはあまり見かけない。
(静岡県三島市)

部分

梯子だけが警戒色である黄色に塗られている。昇降時の危険に配慮したものと思われる。
(愛知県名古屋市)

基部一節のみ赤色になっておりウルトラマンのよう。脚に何か衝突したような歪みがあることから、注意喚起のために対策されたものだろうか。
(愛知県あま市)