火の見櫓図鑑

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基礎

 基礎は、構造物の力を地盤に伝達し、構造物を安定的に支える役目を負っている。火の見櫓も送電鉄塔などと同様に比較的高層になる場合も多く、強風や地震など様々な応力を受けても倒壊しないだけの強度を持たせる必要がある。

 「縁の下の力持ち」の言葉の通り、文字通り櫓を足元で支える基礎も、立地や地盤に応じて様々な形状が採用されている。

基礎

オーソドックスな形状だが、排水のためか一辺だけ凹みがつけられている。
(愛知県東浦町)

基礎部分が高く持ち上げられている。
(秋田県鹿角市)

斜材が基礎に埋没している。
(岐阜県各務原市)

簡易な櫓で用いられていた、ヒューム管を利用した基礎。
(山形県酒田市)

送電鉄塔などでは良く見られる逆T字基礎。
(静岡県川根本町)

堤防の内側に建てられており、洪水時の河川の流れを妨げないようにするためか、逆T字基礎が採用されている。
(愛知県蟹江町)

火の見櫓は交差点などの要衝に建てられる事が多いため、旧来の道祖神が基礎部に安置されることも多い。
(神奈川県二宮町)

通常は銘板として本体に取り付けられる分団名と竣工年が、基礎部分に刻字されている。
(愛知県蟹江町)

分団名、竣工年を記したプレートが埋め込まれている。
(愛知県蟹江町)

基礎部分に物置が建てられている。櫓本体は高下駄を履いたように物置を避けて建てられている。
(山梨県北杜市)

鉄筋コンクリート造の詰所の屋根に櫓が建てられており、建物が基礎を兼ねている。
(山梨県甲府市)