火の見櫓図鑑

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浅野川大橋詰の火の見櫓

概要

 金沢市を流れる浅野川に掛かる、浅野川大橋の袂に建つ鉄骨造の火の見櫓。

 もともと高さ23mほどの望楼を備えた櫓として1924(大正13)年に建造されたものだが、1971(昭和46)年に老朽化のため上部を切断したことにより独特の形状になっている。

 基部構造の大きさから、往時の規模の大きさを窺うことができる。隣のビルと比較してみると、かつての望楼は7~8階建て相当の高さにあったものと思われる。

 大正時代というと現存するものの中ではかなり古い部類に属するものと思われ、金沢市内では現存最古となっている。

 川の対岸には、かつて「金沢の三櫓」の一つに数えられた、木造の火の見櫓を復元したものが建てられており、こちらと併せて巡りたい。

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特徴

かつては踊り場であった場所が現在の見張台。高欄には、自動車タイヤ用のホイールがいくつも取り付けられている。
屋根がかけられていないので、半鐘は柱に吊るされている。

元々は三本脚ながら30m近い高さの櫓であったことからか、基部は普通乗用車が一台駐車できるほどのスペースを有している。梯子は児童が悪戯で上るのを防止するためか、下層はアクリル板でガードされている。

「大正十三年十月 金沢 高田商會建造」の製造銘板が残る。

登録有形文化財のプレートと説明プレートが、立派な碑石に埋め込まれて櫓の傍らに立っている。

説明プレートの拡大。沿革が記されている。

対岸の小公園に建つ復元火の見櫓。かつて犀川大橋詰、下堤町の櫓と並び「金沢の三櫓」と言われていた。

復元火の見櫓の傍らにある説明プレート。明治6年の写真が添えられている。